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グランフィールの取付(HELMAN)
2019/04/12
先日は、伊勢市のU様宅のアップライトピアノHELMANに、グランフィールの取り付けを行ない、納品してきました。
1週間ほど、ピアノのアクションをお預かりして、それにグランフィールの改造を施しての納品です。
結果は、音とタッチが生まれ変わり、明るい、垢抜けた華やかな音になり、またタッチも、鍵盤が下がりきる最後のアフタータッチの部分に多少の重みが出るのですが、それがまた音のコントロールをしやすくして、いい抵抗と、鍵盤が指へ跳ね返ってくる追随感が生まれ、そこの小学6年生の息子さんがお父さんに「弾きやすくなって嬉しい。」と言ってたそうで、取り付けた私もとても嬉しく感じました。
これによりピアノを弾く機会が今以上に増えてくれれば、こんな嬉しいことはありません。
次回の調律にお伺いするのが待ち遠しいです。
まだまだ、お客様への紹介を始めたばかりのグランフィールですが、これはとても素晴らしいものです。アップライトピアノの革命と言ってもいいほどのものだと思います。

鍵盤蓋の右隅に貼られた「Granfeel」の金色ロゴも誇らしげです。
グランフィールの取付(HELMAN)
グランフィールの取付(HELMAN)
キッチンまちだのカレーの会
2019/04/02
昨日、我がキッチンまちだ(我が家のことです)に4人のお客さまがいらっしゃいました。
ソプラノ歌手の木下和美さん、竹谷かな子さん、それにソレイユという名前のピアノ連弾ユニットで活動をされてるピアニストの稲垣さなえさんと丸山洋子さんです。
僕の手料理を召し上がっていただくのにお越しいただいたのですが、当然お食事だけですむはずもなく、我が家のおんぼろNYスタインウェイアップライトをガンガン弾きこなしてのノリノリ連弾演奏と、歌姫お二人の楽しい素敵な歌で、朝から夕方まで、時間の経つのも忘れて楽しいひと時を過ごしました。
時折しも平成からの新元号発表の日。11時半の発表実況中継はみんなで固唾を呑んで見守り、「令和」が発表されるや、またそこでひと盛り上がり。こんな愉快なメンバーと共に新元号発表を見れたのはいい記念(笑)になりました。

今日のメニューはカレーとランプステーキ、それにポトフです。特にこのカレーを目当てにいろんな方が来てくれます。
趣味の料理がいろんな方を我が家に連れて来てくれ、前妻が亡くなったあと、料理一つできなかった僕が、料理を趣味と決め、そしてこのようにいろんな方を我が家に呼ぶ事ができるようになったのは、大変ありがたいことだと思っています。
先妻が病気で寝込んでから僕に美味しい手料理を食べさせ続けてくれた亡き母、料理でわからないことをいろいろ教えてくれた妹、そして今はクックパッド(笑)、美味しい食材を提供し続けてくれるスーパー、お肉屋さん、使いやすく高性能な調理器具の数々、すべてに感謝です。
キッチンまちだのカレーの会
キッチンまちだのカレーの会
スプリングアンサンブルコンサート
2019/03/26
3月23日、いつも調律をご依頼頂いている長島あかねさんが主催出演するコンサートに行ってきました。
朝から調律をさせていただき、午後2時からの本番も最後まで聴かせていただきました。
彼女はピアニストでありまた素晴らしい歌い手さんでもあります。それについてはまた別枠で書きたいほどの、歌(合唱)でも活躍されてる方です。
少しだけ書きますと、彼女はヴォーカルアンサンブル《EST》のヴォイストレーナーであり、今はそこの団長でもあります。その合唱団は日本だけでなくヨーロッパの国際コンクールでも何度も素晴らしい賞を獲得している、日本でもトップクラスの合唱団なのです。

さて、この日はピアノとヴァイオリンのコンサートだったのですが、僕はもう基本的に彼女の大ファンですので、素晴らしいコンサートを聴かせてもらい、温かい、満足した気分で帰ることができました。
彼女の出すピアノの音は、ここ数年以上も前から素晴らしく進化し、それゆえ僕はファンになったのですが、なんと言うか、彼女のつま先からお尻、ボディ、肩と伝わって、その肩の先の、腕の先の、指の先の、その鍵盤を押さえる力の道が綺麗に通っているのですよね。だから、そこから出てくる音が、とてもクリアーで、伸びのある音なんです。
彼女のご自宅のピアノの調律をしたあと、試弾してもらった時の音が、数年も前からそんな音になったのです。その音を聴いた時、「ああ、僕なんかは人前でピアノを弾いちゃいけないわ。」と思ってしまったものでした。まあそれでも時々はお客様の前で下手な演奏を聴いていただくことはありますが。
体全体の使い方が、指の先で鍵盤を押して音を出すために、無駄な動きなく合理的に、身体が動いてる感じがするのです。
これはピアノに限らず、他の楽器の場合でも、いい演奏者はそのような体の動きになってるように僕には見えます。

この日はもうひとつ嬉しいことがありました。
それは、コンサートが終わってから彼女が僕に伝えてくれたのですが、この日の譜めくりを頼んだ彼女の知り合いが、譜めくりをしていて「綺麗な調律をしてもらってるね。」と言ってたそうなんです。
おそらくまったく僕のことを知らないその人が、長島さんの綺麗な音を間近に聴きながら、調律に言及してくれたのを聞き、僕は大変嬉しく思いました。
調律で何かを伝えることができるか、というのは僕の永遠のテーマでもあるわけですので、なにか少しでも感じてもらえたのはこの上もない嬉しいことだったのです。
素晴らしい演奏と、音楽と、そしてピアノの音、僕の夢ですね。
スプリングアンサンブルコンサート
スプリングアンサンブルコンサート
茶器
2019/03/17
先日お伺いしたM様のお宅は大分使い込んだヤマハグランドピアノC3A。いつも定期的に調律もさせていただき、落ち着いたとても味のある音に仕上がっています。
M様は元々大学で声楽を専門に習われてましたが、今ではピアノもあまり使われてない様子です。
実は今日書こうとしたのはそのピアノの話ではなく、調律が終わったあと、お抹茶を出していただいた時の話です。
出していただいた器がちょっとたっぷり目なのですが、持ちやすくて、口当たりも良く、また茶器の模様もM様によく似合うような素朴でちょっと可愛らしい、なんか味のある器のように感じました。
それで、お茶を頂いたあと「飲みやすくていい器ですね。」とお話したら、実はその器はM様ご自身が創ったものなんだそうです。
そして、M様曰く「立派な作家さんが創る器はもちろんそれはそれで素晴らしいのですが、そうでなくとも、実際にお茶をよくやってる人が創る器は、やはり使いやすいように作っているので、却ってそういった作家さんのものよりも実際にはいい場合があるように思う。」というようなことを話してくれました。
なんか、ピアノにもどこか通じるようなところも感じ、妙に納得したのです。

どうですか? 愛のあふれたかわいい器だと思いませんか?
茶器
茶器
グランフィール(ヤマハW101サイレント)
2019/02/21
アップライトピアノのアクションを改良して、グランドピアノ並みのタッチと音色にする、という「グランフィール」という商品を初めて見たのは、もう3年ほども前のことでした。
その後、ずっと心の奥に引っかかっていて、たまにお客様にお話をすることもあったのですが、昨年11月に、名古屋市港区にある名古屋市国際展示場(ポートメッセなごや)で、およそ1,700社程も集まる異業種交流会に数年前からこのグランフィールも展示をしていて、そこで我々技術者向けに取付研修も行うということで、2日間僕も研修に参加してきました。

そこで改めてこのグランフィールの素晴らしさに感動し、以前から少しお話させて頂いていたお客様に、改めてお薦めをし、昨年12月には2軒のお客様に早速僕が取り付けをさせていただきました。
初めて取り付けをさせていただいた方は、奥様でもう息子さんも大学生になり手も離れたのでまた好きなピアノを弾きたいということで取り付けを依頼されました。

ピアノはヤマハのW101サイレント付きです。
木目の美しいピアノですが、お部屋の響きの関係もありちょっと鳴りすぎる、それで音のコントロールもちょっと難しいピアノだったのですが、それがもう!しっとりとした、表現力豊かな、素晴らしい音になりました!取り付けに行った僕ももちろん奥様も、一様に驚き感激をして、ほんとに僕も付けた甲斐があったと思いましたし、お勧めした僕は正直ホッとしました。

グランフィールとはどんなものか、という詳しいことはまた改めて何かの形でご紹介したいと思いますが、今まで巷にいろいろあった、アップライトピアノだけどグランドピアノの音色に近づいた、とか、グランドピアノのタッチを目指した、とかあったものとは一線を画した、ほんとに素晴らしいものだと思います。
これは、鹿児島にお住まいの藤井さんという調律師さんが考案をしたもので、日本発明大賞内閣総理大臣賞をもらい、世界特許も取得し、ヨーロッパはじめ海外でも今取り付けが始まっている、アップライトピアノの革命とでも言えるものだと僕は思っています。

音の立ち上がりがスッキリとし、(グランドピアノの特徴である)連続打鍵もほぼグランドピアノ並にでき、そのおかげでレガートもよく効く、キーのコントロールも容易になる、アップライトが蘇ります。
取り付け費用はピアノの機種にもよりますが20万円(税別)からになります。
グランドピアノは欲しいけど、諸事情で設置がむつかしくあきらめていらっしゃったお客様、これは素晴らしいですよ。ぜひよろしければご検討ください。
グランフィール(ヤマハW101サイレント)
グランフィール(ヤマハW101サイレント)